本日のメモは「山陰」。ドラックストアのウォンツで見つけ、どういう会社が作っているか事前に知っていたのですがこのお酒だけ残り1本だったので「もしや飲みやすいお酒かも?」という下心で手に取ってみました。
松井酒造さんは当初蒸溜所がないのにジャパニーズウイスキーと銘打ってビジネス展開されておられ、その商品のひとつが「山陰」です。ここではあえて品名を書きませんが、似たビジネスは山ほどあります。簡単にいえば海外から原材料を輸入しても日本で加工したら「メイドインジャパン」というアレ。ウイスキーは蒸溜所の有無が目に見えて分かるので叩かれますがエグい商売をしている日本企業は案外たくさんあります。本当にマジ?という商品もあります。
ついでになんでこの手の販売スタイルに違和感を感じるかというと、日本人が日本の伝統や文化の継承に於いて「日本のチョメチョメ」と記憶しているものが、時代とともに維持できないがゆえに枕詞の「日本」を無視して「チョメチョメ」だけが残るので「それは違うだろ」となります。
でも事業は「継続してナンボ」と考えればなりふり構わず利益を上げられる商品開発は大事で、当初はなかったポットスチルがHPで見れるということは、一儲けして、設備投資もして、これから本当のジャパニーズウイスキーを生産されるのかもしれません。
グローバル経済ですからいろんな流通ルートで商品供給される時代だと思いますが、やはり商品説明の丁寧さや出所が明確なことが消費者の心を掴むことももあれば離れることもあると思います。スーパーに並ぶ一般的なPBでも怪しいものは敬遠される時代ですしね。
それにしても現行のラベルデザインはいまいちです。
そもそもウイスキーウンチク的にはジャパニーズウイスキーではないのでネーミングもどーでもよくって山陰でも因幡でも大山でもokです。鳥取を代表する大山の伏流水を使っているから「山陰」なんだと思いますが、新しいデザインは右下に鳥居。見れば見るほど「中華系ウイスキー?」というセンスのなさ。なんか有名な鳥居があるんですかね。山陰で鳥居だと出雲大社方面を思い浮かべるのは私だけではないはず。
まぁそれを買ったわけですが。まずは飲んでみないとね。
山陰の感想
栓をあけて匂いを嗅ぎますと飲みやすそうな甘い香りが漂ってまいりました。ラベルに書かれている宣伝文句は以下の通りです。
なるほど納得です。以前セブン&アイPBの「トマーティンの蒸溜所が作ったレジェンダリースコット」というお酒をメモしましたが、その色味より僅かに濃い程度ですので樽熟成が短いことは推して知るべしですが、そのレジェンダリースコットよりもマイルドで飲みやすい印象です。
基本的に味音痴ですが喉越しが快いものを選ぶ傾向があるジジイの率直な感想…
- 初心者おすすめ度 : ★★☆☆☆
- アルコール感 : わずかに感じる程度なので飲みやすいです
- 喉越し : ストレートがベター。加水しないほうがおいしく感じます
- 香り : 軽いフルーティーな香りです
- リピートしたい度 : 1度飲めば満足かな
ウイスキーとしては飲みやすく美味しい部類だと思いますが、これをジャパニーズウイスキーと言い放つ乱暴さがちょっとね。ある意味日本素材は「大山の伏流水」しか分からず、まさに水商売。
日本向けには普通に輸入ブレンデッドとして丁寧に解説して売った方がウケると思いますが、最近は日本風ウイスキーを海外で売る手法も流行ってるそうで、なんとなく中華系ビジネスと何ら変わらない節操のなさを感じたりしながら飲んでおります。
個人的にはマズくないと思いますが、こればっかりは好みですよね。
2020年は1月からかなりの頻度でウイスキーを飲んでいるのですが、いくら飲んでもウイスキー数の分母に追いつきません。こうやっていろいろ飲み比べしているうちに「度数の高い、色の濃いウイスキーを飲みたい」欲求が高まっている今日この頃です。
山陰、ごちさうさまでした。
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