本日のウイスキーはスーパーニッカです。
別のボトルを開けようと思っていたのですが、実家で見慣れないボトルが開封済みで置いてあり、しかも持ち主が「こりゃーキツくて飲めん」というので、ならばありがたく息子がいただく流れ。
(じつはこの手のボトルが実家にはゴロゴロ…)
なにせホールドしている人物が「こりゃーキツくて飲めん」というレベルなのでボトルが減りません。が、あくまでも親の持ち物なので息子が手を出すことなく眺めるだけです。
実はこのメモをするにあたってマジマジとボトルを眺めていたら「あ、中身はスーパーニッカなんだ」と知ったばかり。
いまから34年前のスーパーニッカ。私には(というか、全日本人にとって)印象深い、日本経済がピークでもあり、そこから転げ落ちた年のウイスキーです。

余談ですが、この「国際花と緑の博覧会」の来場者数「2312万6934名」にびっくり。当時20歳ぐらいの私は日本経済の勢いを理解できるわけもなく…色々と若い日々が思い出されます。
スーパーニッカ 鳥の王国ボトル の感想
スーパーニッカを飲むことも初めてなんですが…
ストーリーだけは知っておりまして、「亡き奥様リタへ捧げた1本」というだけで飲んでみたいと思わせる1本ですが、事前にボトル情報を一切持っていなかったので…知ってしまうと「あぁ、飲み比べの価値はあるだろーなー」なんて思いつつ。
(時間があったら試して追記します)

こういうボトルのことを「ファンシーボトル」と呼ぶそうで、なかでもスーパーニッカは多用された代表作みたいです。80年代(中盤)から色々な有田焼ボトルがリリースされており、当時の日本経済の勢いを感じますが、いまや懐かしんでもいられない衰退国である部分は触れません。
(つい先日GDPがドイツに抜かれ騒いでましたが、まー為替問題だよね)
アルコール度数は今と同じ43%。内容量は600ml。
オールドボトルは「アタリ!」であることが多いので今回も楽しみではありますが、どーにも当時の販売価格が知りたくて知りたくて。探してもデータが見当たらず。
ただ驚いたのは、1970年頃のスーパーニッカが3,000円という事実。今より安い!半世紀を経て3,200円になった事実は日本経済の低迷具合を如実に示してますよね。
(ま、貨幣価値が違う時代と比較しても無意味なんだけどね)
さて、基本的に味音痴ですが喉越しが快いものを選ぶ傾向があるジジイの率直な感想…
今回試したのはストレートだけ。開栓と同時にアルコール臭が漂ってきますが刺すような刺激は一切なく、大人しく主張している感じ。同時にオーク樽の香りもしっかり分かります。そしてとてもフルーティな香りが襲ってきます。リンゴやオレンジの香り。バニラはほとんど感じません。
ストレートを口に含むと、若干コルク劣化によるところもあると思いますが、最初に樽の香りが広がり、次にリンゴの香り。口の中でいつまでもホールドしていられるほど角のない、丸みを帯びた口当たり。トロっとした舌触り。
ストレート、とてもおいしいです。めちゃくちゃ旨い。
惜しむらくはコルクの劣化。なんとなく味の中に雑味を感じます。これがなかったら間違いなく浴びるほど飲みたくなるに違いないうまさ。絶品です。
- 初心者おすすめ度 : ★★★★☆
- アルコール感 : ほとんど気になりません
- 喉越し : なめらかで柔らか
- 香り : リンゴ、オレンジ他柑橘系
- リピートしたい度 : 手に入らないよね
いやー、うまい。本当によい味がしております。どことなくニッキ飴(八つ橋)のようなフレーバーも感じました。その味は繰り返しになりますがコルク栓劣化の影響にも感じます。
いずれにしても、そのニッキ感込みでおいしいですね。やはりオールドボトルは水ひとつとっても今より格段に上質なわけで、マズいはずがありません。
値段が手頃であれば絶対におすすめですが、コルク栓部分はシュリンクフィルムで止められているだけですので、ここが目視で湿った感じだとアウト、乾いた感じだと一考に値すると思います。が、やはり30年前の商品ですから、保存状態がよくてもコルクが自然劣化でボロボロしちゃう可能性は高いと思います。
ということで34年前のスーパーニッカ、ごちそうさまでした。なまら旨いウイスキーでした。
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