TINCUP Mountain Whisky[ティンカップ マウンテンウイスキー]

アメリカン
ティンカップ マウンテンウイスキー
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本日は久し振りにバーボン系。正直言って好んで買わないバーボン系です。正しくはバーボンではなくアメリカンウイスキーです。その名もティンカップ

以前メーカーズマークを飲んだときにあまりにも喉ごしがよかったので「バーボンも捨てたもんじゃないんだ」と思って情報を漁っていたときに見つけた1本。

Maker's Mark Red Top [メーカーズマーク レッドトップ]
ジャパニーズウイスキーの原酒不足が静かなる有事なのでサントリーがガンガンに推しまくっているバーボンということが伝わってくる宣伝っぷりのメーカーズマーク。

いわゆる「ジャケ買い」というやつですが、実のところジャケの紙印刷はボトルの肩部分だけ。

ボトルは六角形のハニカムスタイル。そのうち3面はまったく同じTINCUPロゴ、1面はファウンダー(創設者)のJESS GRABERの名前、1面は「CUT WITH ROCKY MOUNTAIN WATER」の文字、1面は「ELEVATION 5,251」の文字。シンプルだけどデザインがよいなぁ、と思ってね。

ネットで調べるとボトルデザインも複数あるそうです。

Tincup Original – Tincup Whiskey
由来を簡単にまとめると…

むかしむかし、ロッキー山脈のふもとはコロラド州デンバーにティンカップという場所がありました。いまから約150年前に街は金の鉱山でにぎわったそうな。労働者は一日の終わりに夕日を眺めながらブリキのカップでウイスキーを楽しんだ、というストーリーで売られています。ボトルにも簡単な説明が小さな文字で書かれています。本当にそんな地だったみたいです。

まぁ簡単に言うと山師なウイスキーでして、メーカーもマーケティングに「Mountain Whiskey」を自負する徹底ぶりです。

TINCUP is a blend of two great American whiskeys, each aged in #3 charred oak barrels. “High rye” bourbon, distilled and aged in Indiana, is blended with a small amount of Colorado single malt whiskey. These whiskeys are then cut with Rocky Mountain water. TINCUP is named for the Colorado mining pioneers and the tin cups from which they drank their whiskey.

説明によりますと中身は

  1. インディアナ州で蒸留されたHigh rey(ライ麦)が大部分
  2. コロラドのシングルモルトを少々
  3. 1と2を焦げたオーク樽で熟成
  4. それをロッキーマウンテンの水で薄めて(cut with)42度へ

ということらしいです。詳しい方の説明によりますと「64%コーン、32%ライ麦、4%麦芽大麦」をアメリカンオーク樽で4-5年熟成させているそうです。本当かどうかは知りません。

どんな味か期待しちゃうわけですが、ロッキー山脈と言えばカナダのバンフ界隈からつながっているアレでして、なんで「ELEVATION 5,251」なんて書いてるのか気になって検索したアホです。

これを見た瞬間「標高5,251m」と訳していました。調べると最高峰はコロラド州にあるエルバート山で標高4,399メートルです。つまり「標高5,251(フィート) = 1.6キロ 」地点で作られているウイスキーという意味だそうです。

標高 5,251フィート の場所で作ってるよ

ティンカップの感想

栓をあけるとほんのり甘い香りが漂ってきます。いつもならバニラですが、これはシナモン寄りの香りに感じます。どちらかというとアルコール臭は少なく飲みやすそうな雰囲気が伝わってきます。リアルなアメリカンの評価は「この値段でこの味はギリ及第点でしょ」みたいなきわどいコメントを多々みたのであまり期待できないのかなぁと思いつつ、せっかくなので付属のブリキカップに注いでご賞味。こういうボトル、カタチから入るアウトドア好きが買いそうなデザインですよね。事実キャンプ先でこのカップは重宝すると思います。

付属のカップで愉しむひとときの味は…

ちなみにこのカップ、そこそこ耐久性があります。ボトルにはラバー栓が付いていますが、その上からかぶせてダブルでフタの役目を果たしています。つまり二重ロック。

国際評価 : 不明

国際評価は見当たりませんでした。テインカップはプロキシモスピリッツ社(Proximo Spirits)の商品群のひとつでアメリカンウイスキー界隈では新参者のようです。というか、面白いことにサイトにバーボンと謳った説明書きがありません。

「Mountain Whiskey」か「American Whiskey」表示だけ。

とにかく山遊びのウイスキーといえばティンカップというマーケティングのようです。つまりバーボンウイスキーとは一線を画すことをはじめから狙った仕様みたいです。

基本的に味音痴ですが喉越しが快いものを選ぶ傾向があるジジイの率直な感想…

ボトルの栓を開けた際の香りは「あ、まあまあ…おいしく飲めそう」という印象。アルコール臭は微かに消毒液っぽいものを感じますが、バーボンの強烈なやつに比べればおとなしいレベル。ストレートを口に含むと少しアルコールの刺激が口内や舌を刺す感じですが、こちらも大人しいレベルでさほど気にならず。香りはシナモンとリンゴのような…いわゆるバニラの要素は少ない感じです。深さや重さに至る味ではないですがどちらかといえば刺激が少なく飲みやすい印象。加水するとまろやかな甘みに変化。ここで少しバニラが登場する感じです。飲みにくい印象を抱くことなくグイグイ飲めますが、ボディにリッチ感がない感じ。ロッキー山脈の水で割って42度ということですが、もうすこし度数が高いほうが満足度が増すような気がします。
  • 初心者おすすめ度 : ★★☆☆☆
  • アルコール感 : 微かに感じますがほとんど気になりません
  • 喉越し : ストレート・トワイスアップ共にスッと喉を通ります
  • 香り : 第一印象はシナモンの香りでした
  • リピートしたい度 : 悪くないですよ。リピート有り得ます

複雑な味を感じないお酒でした。とてもシンプルな味。マズいとも思いません。おそらくウイスキー好きに言わせると「物足りない」と言いそうですが初心者には悪くないと思います。もう少し甘さがあるのが私は好きですがこれもまた個性。

大当たりではなかったもののハズレでもなく宅飲みウイスキーとして順調に減ると思います。たまにはこんなのも良いですね。

ごちそうさまでした

私の妄想ですが、ティンカップはマウンテンウイスキーを自負しています。キャンプや山歩きに忍ばせる1本ですから飲むときはストレートだと思うんですね。

で、普通は「ウイスキーのストレートなんて飲めるかよ」という印象を裏切って、すでにロッキー山脈の水で割ってあるわけです。つまり非日常な山でストレートでも喉が熱くならずにスッと飲めるのがティンカップの基本スペックだと想像します。マウンテンウイスキー、悪くないですよ。

焼酎がバーボンちっくに変身

余談ですが空ボトルを残し、たまに飲む焼酎を入れてみました。

中身はむぎ焼酎「壱岐オールド」ですが、これはこれで良い雰囲気が出てますでしょ。元祖麦焼酎でフルーティーな甘味を感じる壱岐の焼酎がよりいっそう美味そうに見えますでしょ。

ティンカップ、ごちそうさまでした。

 

【追記 2022.6.10】

最近このエントリーへのアクセスが急に増えたので不思議でしたが今日理由がわかりました。

イオングループの販売力おそるべし。このミニボトルが売られてるせいですね。

これで税込約2,000円。久しぶりに手にしました。

(こんな無駄遣いをしている場合ではないのに…)

仕様は750mlとまったく同じですがシュリンクフレーション的お値段が残念。750mlボトルはとても使い勝手がよいので何度も別のウイスキーの残りをいれて使い回しているのですが、375mlボトルもグリップ感がよいですね。これもボトルコレクション確定。

久しぶりに飲みましたが、相変わらずリッチ感はない。時期的なこともありハイボールにしてみましたが、ちょっと水っぽい感じは否めず。でも変なクセがないのでおいしく飲めちゃう。

ティンカップ、ごちそうさまでした。

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