ウイスキー解禁の最初がホワイトホースという実に庶民的な幕開けでした。あの後しばらく飲む酒がないので禁酒していましたが、たまたま立ち寄ったスーパーの棚に一本だけ残っていたのがブラックニッカディープブレンドでした。しかも税込1,140円。安っ。なんでこんなに安く売ってるのか謎です。
かつて余市蒸溜所にも行きましたがウイスキー断ちしていると限定品を見ても魅力を感じませんので蒸溜所限定品も買いませんでした。一緒に行った方は何か買っていたと思いますが忘れました。ついでに書くとマッサンも見ていません。あれだけ話題だったのにガン無視な生活でした。本当にウイスキーに対して思い入れのないジジイです。
ブラックニッカ ディープブレンドの感想
国際評価が無くとも日本人に愛されたブランドですよね。
なんといってもブレンダーが36歳という驚きの若手が作るウイスキーの深み。価格からは想像できないほど中身はディープに仕上がっていると感じます。飲んだ感覚はお世辞抜きに3-4千円ぐらいの代物に感じますがこれを千円台で味わえるのは日本人の役得。私より年齢が一回り下の方が手掛けるラベルを眺めながら「ニッカ、未来を諦めない会社だな」とか思っておりました。
ストレートの第一印象はアルコール臭が少しだけツンとしましたが、たった1,000円でこんなウイスキーを楽しませてもらえるだけで大満足です。たぶん一般的には刺激臭を感じるタイプのウイスキーだと思いますが私はストレートでもフツーに飲めました。いろいろウンチクを書けますが、商品説明通りだと思います。ピートは思ったよりほのかにしか感じず、ざっくり書けばフルーティで甘めで濃いめ。思いのほか口当たりが柔らかでした。
トワイスアップにすると味がマイルドになりゴクゴクやってしまいます。たぶんストレートよりトワイスアップの方がアルコール臭が控えられておいしく飲めると思います。この商品に限りませんが、低価格帯のウイスキーは各社共通割って飲むと美味しく感じるようにブレンドされているものが多いですよね。
多くの方がウイスキーレビューで味、香り、刺激臭などのウンチクを残されますが、私は難聴気味で三半規管をやられておりウンチクを語れません。語っても胡散臭い。文字にする方法に悩んだのですが、今後は素人・初心者にとって飲みやすいかどうかのメモを残します。というのもウイスキーは最初に口にする銘柄で全て印象が決まる傾向があり、若者が連日晩酌するはずもなく、最初にマズいものを記憶すると人生の損だから。私が酒が強くてもウイスキーに傾倒しなかったのは、若い時にマズいバーボンを飲んだせいもあります。
基本的に味音痴ですが喉越しが快いものを選ぶ傾向があるジジイの率直な感想…
- 初心者おすすめ度 : ★★☆☆☆
- アルコール感 : 45度なりですが、お安いのにとげとけしさは少ないです
- 喉越し : トワイスアップがベター。ストレートは初心者には不向き
- 香り : 甘さはありますがアルコールの主張が強いのであまり楽しめない印象
- リピートしたい度 : 財布の中身が寂しい時にお世話になるかもしれません
感想はそれだけ。話は変わって…….
実は色々と買っている件
それこそ以前にメモした洋酒は続々と手元に届いており、少しずつ懐かしみ、楽しみたいと思っています。それとは別に予想外だった入手も何件かあります。ヴィンテージを飲みたいのですが、その1本のプレミア価格で何本も飲めると思うと貧乏性で手が出ません。
実は偶然ど田舎の「酒屋」や「酒屋兼青空市場兼村人憩いの場」みたいな場所に出没する機会があり、そこでたまたま「フロム・ザ・バレル」や「ピュアモルト」を箱で見つけました。バレルは2,500円(税込)だったので少し分けてもらいました。
ピュアモルトは(実は私物を預けている倉庫に在庫を数本持っているので)今回はパス。
竹鶴ピュアモルトもわりと良心(旧)価格の4,500円(税込)でしたが昔の価格を知っていると「ちょっと高い」と感じてパス。竹鶴ピュアモルト・ノンエイジは今後も生産されますが少し味か変わるそうで実質終売らしくお手頃価格での購入が難しいですね。ちょっと飲みたいけど…。
別のお店でザ・ニッカのテイラードを見つけたのですが、こちらは6,600円(税込)でしてネットで買う方がお安いのでパス。そうかと思えば業務用スーパーのようなお店でなぜか3,520円(税別)で売ってるのを見てしまいご購入。
ノンエイジの山崎や響も何度か目にしました。どちらもわりと良心価格でしたが飲んだことがあるものは今回はパス。
別の日に立ち寄ったスーパーで宮城峡や余市のノンエイジを見つけました。宮城峡は飲んだことがなかったので買いましたが価格は3,280円(税込)。5%還元されるので更にお得な買い物でした。レジで精算時にエラー音が鳴り響き、スタッフがアルコール担当者を呼んで会話していましたが生々しい内容。「あぁこれね、もう仕入れがないからエラーになるように本部で設定してるらしいよ。これが最後の1本。ウイスキーかリキュールのバーコードを読んで値段を手打ち(入力)しといて」と。まぁそうですよね。ノンエイジといえども宮城峡ですから欲しい人はたくさんいるはずですが田舎のスーパーだと並びっぱなしだったようです。
たぶん大人の付き合いが多い人の口はサントリーに飼い慣らされている人が多いと思います。私も飲めば「あぁ、やっぱり美味しいよね」となりますが、今はヴィンテージ枯渇時期ですし飲み慣れたものばかり漁るのも寂しいので、しばらくは(どちらかというと好んでは飲まない)ニッカの重厚なスモーキー系の味も楽しみたいと思います。
こんなことを書くと酒を買い漁ってるように映るでしょうが、田舎の酒屋には買い手のない酒が埃をかぶった状態で投げてあるだけで、それを最近の移動中の楽しみにしているだけです。つい先日買う予定ではなかったけど今となっては懐かしいラベルだったので手にしたのが古いブラックニッカクリアブレンドです。平成9年刷新のラベルです。本当に埃をかぶって店頭に並んでいました。お値段は驚きの1,300円(税込)。
ネットだと古酒扱いですが、ネットと無縁な田舎のリアル店舗では新品扱い。ドライブ途中に発見する田舎の酒屋やお酒コーナーはちょっとした宝探し気分。都会の「なんでも揃う酒屋」とは全く違うノスタルジーが醸し出す空気感は独特です。
バカ舌だけどウイスキーの価値は理解しときたい
ウイスキーは都市伝説的に「実は本当に美味しいウイスキーは市場に出回らない」と言われています。ジジイ感覚として20年ぐらい熟成させると違いが出てくるような気が(勝手に)しておりますが、とにかくヴィンテージは高いですよね。家飲みはせいぜい頑張って8-12年あたり。お付き合いで18年。舞台から飛び降りる時は20年越えでしょうか。
でね、久しぶりにその都市伝説的事実を探っていたのですが、それは事実ですね。
本当に美味しいウイスキーは個人が樽ごとお買い上げです。
個人がスコッチウイスキーの里を訪ね歩いた写真を見ると樽にはプライベートカスクと書かれ、聞いたことがある日本人経営者名がズラリ。興味ある方は銘柄ごとに情報を漁ると「マジかょ」な写真がいくらでも出てきます。つまり市中に出回る酒の宣伝内容は事実だけど「超一級品ではない商品」と知ると、人気のお酒よりもそれぞれの個性を知りたい気持ちが湧いてきました。私は酒マニアではないので限度はありますが、少しずつ錆びた感覚を修復中です。
転売価格が酷いので静岡蒸溜所のアレ買おうかな…
ざっくり価格30万のアレです。
先に触れた低価格帯のウイスキーも海外価格や関税を調べれば日本価格は明らかにリーズナブルな値段です。よってデフレ経済だったお陰で今までが超お得価格で入手できただけとはいうものの、ヴィンテージがあまりにもプレミアムすぎるお値段。
手元に届くのは3-5年先ですが真面目に検討中です。
ごくフツーの外国人ツーリストの気持ちになって利き酒の日々
自分がアメリカに行けば「本場のバーボンでも飲もうか」となり、ロンドンに泊まれば「スコッチ」と一緒で日本に来ればジャパニーズウイスキー。酒好きとしてではなく文化を楽しむ庶民として1杯のグラスに1万円は無理ですよ。でも2千円ぐらいならポンと出せるというのが平民感覚かな。これからはそういう出会い(ふれあい)が増えてくると思います。グローバル化ですから。
てなことで日本に来た外人と酌み交わすリーズナブルな酒が枯渇している昨今、1年に1本、その年に入手しやすくリーズナブルに飲める「ジジイおすすめの1本」を見つける訓練を開始です。まさかここまで原酒不足になるとは想像してませんよね。
こういうリーズナブルなお酒の方が海外流通しにくいので珍しがられ、宿での部屋飲みとかには適してるかも?キャッチも素敵な「夜の深みへ、旅に出よう。」ですって。
ブラックニッカディープブレンド、ごちそうさまでした。
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