本日はシングルモルトのスコッチウイスキー「グレンジストン シェリーカスクフィニッシュ」のメモですが、これもいつ買ったのか覚えておらず。
6-7月はウイスキーを飲んでおらず、8月に入りすっかり酒の味を忘れた状態で久しぶりに開栓すると、完全に退化した状態にムチ打ってテイスティングしましたが、はっきり申して本日のメモは参考にならないと思われます。
(まぁ、いつも参考になるようなことは書いてないけどね)
今回ストックからこれを選んだ理由も深い意味はないのですが、ラベルに「DOUBLE MATURATION(2段階熟成)」と書いてあったので選びました。
おそらく購入動機もこの文字と思われます。
ご覧の通り「伝統的なアメリカンオーク樽」で熟成させ、次に「プレミアムなシェリーカスク」で締めたと書いてます。
(なにをもってプレミアムというのか謎)
アルコール度数も40%でハイランドスコッチですからなんとなく「お手本のような味なんだろうな」という妄想は膨らみます。期待してよいのか悪いのかはよくわかりません。いかんせんノンエイジなので最低ラインは死守した感じかな?ぐらいの印象。
グレンジストン シェリーカスクフィニッシュの感想
オフィシャルサイトには「green leafy notes play in harmony with its sweet delicate oak flavour」とありまして「緑の葉の香りと繊細なオーク樽とのハーモニー」とか言われてもまったくピンとこないまま開栓の儀へ。
つまり青臭いってことでしょ?
(んー、どんな味なんだよ…。)
サイトを見ますと「12年、18年、21年、ラムカスク、シェリーカス、バーボンカスク」と載っておりスタンダードな1本であることは理解しましたが、21年なんて文字を見ると「やればできる蒸溜所」とか妄想だけ膨らみますが…
評価はご覧の通りシルバー止まりのクオリティ。データは嘘をつかない。
だんだん雲行きが怪しく…
少し海外情報を漁ってみたものの情報が少ない。
まぁ、とりあえず飲んでみるべ。
開栓直後の印象はアルコール感50%、シェリー感30%、オーク感20%な感じ。アルコールは刺すような印象ではないですが、大人しいなかにもしっかりと主張しています。少なからずバニラも香ってきます。
ストレートで飲んだ感想はアルコール感20%、シェリー感55%、オーク感25%な感じ。だけど数字に反比例してシェリー感は乏しく口内はバーボンを少し甘く上品にした感じで満たされます。特に飲み込んだあとの樽香が口内に広がる感覚は独特。比較がアレですがメーカーズマークなどと比べ遥かにシェリー香が立つのでおいしそうな印象が続きます。変な感じ。
トワイスアップにするとアルコール感は減り、すこしシェリーが勝る印象。ここでハチミツのような甘さも少し感じます。ロックにしてようやくバーボンが大人しくなり、わたし好みの味へ落ち着いてきましたが、ロックは若干ピートが立つ感じ。
- 初心者おすすめ度 : ★★☆☆☆
- アルコール感 : 感じますがおとなしい部類だと思います
- 喉越し : ロックがおすすめ
- 香り : 日本風に言うところの焼きリンゴ、少しバニラ、ほんのわずかレーズン
- リピートしたい度 : たぶん買わない
シェリーカスクフィニッシュというのはすぐにわかりますが、味は…マヌケな印象。
(まったくパンチがないのょ)
一般的な話ですが外食で料理が出てきた時に香りがいいと味もいいのかな?と期待するじゃないですか。事実香りがよくて味がマズイという経験は少ない。
このウイスキーはその例外タイプでして、香りはまずまずイケてるのに口に含むとマズイとは言わないけど拍子抜けな印象。たぶんバカ舌が「シェリーカスクはおいしいはず」と勝手に思っているせいで反動に耐えられない感じ。
ここまで体裁を整えてあるわりに中身がとても雑(というか手抜き)な印象。
そこで(自分で買っておきながら言うのもアレですが)Amazonで値段を確かめると3,800円也。
なんとも微妙なラインを突いておりますが、正直申してバカ舌が喜ぶのは先日メモしたデュワーズの方が遥かにおいしく感じるという…。
ロックにすると飲み慣れたスコッチウイスキーのような感覚で飲めるけど、ストレートやトワイスアップはシェリーの香りに騙されるわりに味はハズレに感じたということです。
(マズくないけどウマイと言わせる何かが足りない)
ちょいと解せぬ味にネット徘徊すると少しおもしろい情報をキャッチ。
実はこのウイスキーは蒸溜所がシークレットで有名だそうですが、とある海外の利酒師情報によると原酒となるハイランド地域の蒸溜所を消去法で辿ると「キニンヴィ(Kininvie distillery)だろう」と書かれていました。
(ネットで単体情報が皆無の蒸溜所です)
キニンヴィ蒸溜所はウィリアム・グラント・アンド・サンズ社(William Grant and Sons)傘下の1社らしいですが、その親会社が持つ代表的ブランドはタラモアデュー、グレンフィディック、モンキーショルダーなどがあります。
そしてボトル形状、ラベリング、(お値段以上ニトリみたいな)高級感の醸しだし方からして、もはやモンキーショルダーの猿ナシ展開と予想できるそうで、確かにこのボトル、それっぽい空気にしてやられた感があります。
モンキーショルダーの原酒は「グレンフィディック、バルヴェニー、キニンヴィ」のキニンヴィです。
やはりネイキッドモルトのような濃厚な味を知ってしまうとグレンジストンではまったく物足りないわけですが、こうやってあっちこっちのウンチクを引っ張ってきて自分を盛り上げてみましたが今回はイマイチの印象で一旦終了。
(なんかボトルイメージと違ってライトすぎる印象ですな)
ぶっちゃけ気温35度の真夏日に、いかにエアコンを効かした部屋でも常温保存のウイスキーをストレートでチビチビというのは口の中がホットで爽やかさに欠けるというのがネガティブイメージにつながったような気も。
まだ600ml以上残っているのでしばらくチビチビやりながら別の味覚を感じたら追記します。
グレンジストン シェリーカスクフィニッシュ、ごちそうさまでした。
【2022.8.15 追記】
記事エントリーから毎日30cc程度を晩酌。わりとボロカス書いといてなんですが、案外おいしいですね。やはりネイキッドモルトのような濃いシェリー樽の味を知ったが故に軽く感じるだけで、この程度の「ほんのりシェリー」な軽さが心地よいと感じる日もありました。
褒めちぎるほどではないですが、これはこれで悪くない気もした追記でした。
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